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short novel
※愛を創りし者へ 我と対話せよ
たぶん、15禁くらい...優しいルビーを目指して撃沈しました...なんか...うん...
















汝、汝は人間である














「サファイア、しよっか?」

ボクはそう一言断ってから、サファイアを後ろから抱きしめ、そのまま彼女が終おうとしていた冬用の布団と一緒に、押し入れに入り込んだ。なにを!ってサファイアの声が聞こえた気がするけど、無視。ぼふん、とボクらが布団に沈む音が耳に入る。体をボクと向き合うようにして、彼女を組み敷いてやれば、何かをしきりに訴えようとしている唇が見える。それをボクので強引にふさいでやり、左手でふすまを閉めれば、中には暗闇がおりてくる。くちゃくちゃと脳内を犯す口づけの音、はぁはぁと酸素を求めるサファイアの吐息、ボクらの体が擦れ合う音。狭い空間はそれらだけが響く。

唇を離してやれば、ボクらを繋いでいたという証がくっきりとひかれ、ぷつりと切れた。

「な...なして...いきなり...」

まだ目が暗闇になれていないので、サファイアの顔は見えない。けれども、ボクにはわかる。彼女の顔がまるで炎のように真っ赤になっていることが。感じるんだ、そうね。

「まあ、したくなっちゃったってのが、本音かな?」

彼女の上着に手をかけ、脱がしつつ、首筋にキスを落とす。少し強く吸ってやれば、ふぁあと甘い吐息が聞こえてくる。ボクの手が彼女の体の隅々を撫でていくと、抵抗する力がなくなり、だんだんと熱を帯びていく。まるで、顔だけに現れていた炎が、全身に飛び火したよう。その熱さにボクまで焼かれてしまいそうになる。いいや、ボクは進んで焼かれてしまいたいのかも知れない、サファイアという名の炎に。

下着に手をかけ彼女の秘部に唇で触れようとした時、いやって声が聞こえたけれど、これも無視。そっとそこにキスをする。キミはそういっていても、体は正直だから。

「...濡れてるよ?」

ピクンと震える、サファイア。闇に慣れてきていたボクの瞳に写る彼女の顔は、快楽と羞恥心の色が交互に出ていた。

「いやぁ...汚い...っ」

「サファイア、ボクが汚いものにこんなことすると思う?」

彼女の足を両手で広げ、そこに舌を入れて、溢れ出ている蜜を丁寧に舐めとってやる。鼻孔をくすぐる彼女の香りに、ぴちゃぴちゃとくちゅくちゅとそこを舐める音に、自分の黒い衝動が鎌首を擡げそうになるけれど、まだそれはしない。彼女はまだこの行為になれていないから。少し慣らしてからじゃないとね。

それでも、その蜜は堪えず溢れ出てきていた。瞬間、彼女の体がビクンと震え、少しだけ体が持ち上がると、カクンと布団に沈む。どうやら絶頂を迎えたらしい。

「...気持ち良かった?」

「...っ...聞かんで...」

素直じゃないなあと思いつつ、今度はそこに指を入れて、ゆっくりと回してやる。狭い彼女の中は温かくて、とても気持ちがいい。目茶苦茶に掻き乱したくなるけれど、我慢。

「サファイア、大丈夫?」

こくんと頷く。快楽の色の方が強くはなってきてはいるけれど、まだ恥ずかしいみたいで。目をきつくつぶって、それに耐えようとしている。ボクとしては、そんな顔される方が、誘惑されてるみたいに感じるんだけど、そういったら泣き出してしまいそうだから、やめておく。

「...増やすよ?」

そう断ってから指の数を増やしていく。少し強めに中を掻き混ぜて、そこを広げていく。ボク自身を入れても痛くないように。舌は彼女の臍のあたりをなめてやる。彼女の匂いが再び鼻孔をくすぐる。空いている左手は太股を広げて、内側を滑るように撫でてやる。

「ふぁあ...!あ...!あ...!ルビー...!」

再び絶頂を迎えたサファイアはボクの名を呼んだ。辛そうな、苦しそうな、切なそうな様々な感情が入り混じっている声で。それにひどく嬉しくなる。指を引き抜いて、彼女の前に蜜のついたそれを見せる。そしてわざとらしく、舐めとる。

「いや...っ見せんで...」

「どうして?おいしいよ、これ。サファイアのだもの」

ボクはどうやら黒い衝動がもう抑え切れなくなっていたようだった。攻め立てる言葉がついついと出てしまう。

「サファイアのなら、なんでもおいしいよ?」

そういって今度は彼女の乳房を口に含み、その頂きに歯を立てる。そこは快楽を強く感じる場所。ビクンと体が震える。指はまた秘部にいれて、愛撫を繰り返す。全身で彼女を味わう。今度は彼女がまるで果実になったように感じる。みずみずしく、甘いボクだけが食べることを許されている、果実に。本当に彼女は甘美なのだから、そう感じてしまうのも無理はないのかもしれない。

「あ!あ...!ルビー!あたし...!」

三度目の絶頂。なんて感度がいいんだろうって思ってしまう。ゾクゾクとしたものがボクの背を伝う。黒い衝動はもう止められない。

「サファイア、入れたいんだけど、いいかな?」

ベルトをがちゃがちゃと外して、もうすでに立ち上がっていた自身を取り出す。サファイアはそれを一目見た後、視線をそらす。

「...ボクを見て、サファイア。キミがボクをこうしてしまうんだよ。逃げないでよ」

彼女の手を掴み、それに触れさせる。ビリビリと電流が体を走る。それだけで、サファイアがボクに触れただけで、いってしまいそうだった。ボクも絶頂が近い。

「...サファイア、肩噛んでていいからね」

そういって、抱きしめたあと一気に自分を彼女の中に押し込む。温かくて、ぬるぬるとしていて、心地好い、ボクしか入ることを許されていない聖域。コツンと最奧にそれがあたる。背中に爪が、肩に歯が食い込む。激しく出し入れを繰り返す。サファイアの喘ぎ声が、その肢体がボクの脳内を犯していく。侵食していく。

「あ...!あ...!ルビー...!あっ...!」

「キミの!全部が...っ!欲しいよ...!サファイア!」

体が、心が、魂が、ボクのすべてが彼女を求める。彼女もそうであって欲しいと願う。もっと深く交じり合いたい、燃え尽きてしまいそうなほど、食らい尽くしてしまいそうなほどに。瞬間、まるで世界がボクらだけしかいないように感じる。狭い場所でこんなことをしているからかもしれない。聞こえるのも、見えるのも、感じるのも、全部二人だけだから。

「一つに...!なって...!サファイア!ボクだけの...!ものに...!」

「ふぁ...あたし!...も...」

すべてがかちあった時、世界は真っ白になる。彼女に倒れ込む、息が荒い。でも、まだ満たされない。飽く無き自分の欲望、本能。

「...はぁ...サファイア。ごめん、まだ足りない...や...」

再び大きくなっていく自分自身に戸惑いを覚えつつ、交わりを再開する。彼女の腰に爪を立てて、強く激しく突き上げる。ああ、なんて自分は欲深いのだろう、罪深いのだろう。もっともっと、欲しいだなんて。ぐちゃぐちゃにして、壊してしまいたいだなんて。神はどうして人間にこれをお与えになったのか。裁くためなのか、許すためなのか、いったいどちらなのか、知りたい。

「...ふぁ!...ルビー...なら!あ!平気...っ...たい!」

「...!ありがとう...サファイア!」

その時ボクは神の声を聞いた。汝、人を愛せよと。















あとがき

なんかね、してるときの精神面が書きたかったんだけど、駄目だったよ...

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あきゅろす。
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