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姫と騎士
12


そのあと、カイはお父さまに話があるからと呼び止められたためそれ以外のメンバーは部屋から出る。


「…ところで王子?」


「な、なんだレント」


レントとは宰相の名前。


なぜかお兄さまはびくびくした様子。


「公務を放っぽりだして、何をなさっていたんですか?」


「ちょっと休憩をだな…」


「仕事が溜まっています。すぐに戻りますよ」


有無を言わさずにお兄さまは宰相に引っ張られて行ってしまった。


私のところに現れたのはサボりだったのね、と思っているとラファ団長に話しかけられる。


「あなたはどれだけ騎士団を…カイを振り回せば気が済むのか」


「美少女に振り回されるなんて嬉しいでしょ?」


ラファ団長の嫌味には慣れている。


本来、嫌味なんて絶対に言わない彼が発言してくるくらいなんだから私は相当なストレス源なのだろう。


「どうせあと1週間くらいでいなくなるわ。清々するでしょ」


「まさか」


言われた言葉が意外すぎたためラファ団長の真意を見極めるためにじっと見つめる。


「本当です。あなたには悩まされて困ることばかりだったけれどいなくなったら寂しくなる」


「ラファ団長」


「騎士たちも国民も同じ気持ちでしょう」


「………熱でもあるの?」


「あなたという御方は…もういいです。そうだ、カイが稽古に出れるような配慮くらいはなさってくださいね姫さま」


「稽古?」


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あきゅろす。
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