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a man with a double character

 




私には味方なんていないと思ってた。

みんな美乱の嘘に騙されていると思った。


だから日吉が私の味方になってくれた事がすごく心の支えになった。


正しく心強い。


私は心の中ではみんなを信じていた。


だから宍戸に仲間じゃないって言われた時は、ショックが大きかった。

跡部に地獄を見せてやるって言われた時は頭が真っ白になった。


だけどね、憎めない自分がいるんだ…。

やっぱりみんなが大好きだから。


だけど、みんなが怖い。


そう思ってしまうんだ。



私、美乱の笑顔を見てわかった事がある。


美乱はテニスになんて興味がなくて、みんなの顔だけを見ているって事に。

性格なんて見てなくて、顔だけで…みんながカッコイイからマネージャーになったって。


美乱にまんまと嵌められたよ…


まさかこんなにも私の事をみんな信じてくれないなんて思ってもみなかった。


美乱が一週間、真面目にマネージャー業をやっていたのはみんなにちゃんとやってるってことを証明するため。


本当、美乱は策略家になれるよ。



ああ、脆い



私達の今までの絆はこんなにも脆いなんてね…


でも


また元に戻れると信じてる私がいる。


それと同時に



「もう、元には戻れないんだよ。」



そう聞こえる。



それを否定する



"私"がいる。




そんな"私"の否定を否定する





"僕"がいる。









 

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あきゅろす。
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