a man with a double character
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私が部室に行くとやっぱり美乱はいた。
「なんだ、来たんだ。」
そう言った美乱の顔は笑っていた。
何食わぬ顔で忍足なんて私には関係無いと言うような顔で…
『ねぇ、美乱。…忍足を病院送りにしたのって美乱なの?』
「そうと言えばそうだけど、違うと言えば違うわ。」
『……どういう事?』
「だって私はただお願いをしただけだもの。」
…酷い。
美乱は自分は何も悪く無いと言いたげな顔をしている。
『……なんで…忍足を…』
「だって気づいちゃったんだもん。私に逆らうコマなんていらない。だから捨てただけ。」
『忍足は…みんなは美乱のコマなんかじゃない!!』
「うるさいわね!!いい子ちゃんぶるんじゃないわよ!!」
そう美乱が言うと、美乱は自分の頬を殴った。
そして、いつものように叫んだ。
「キャァァァアア!!」
そしてまた誰か来て、私が殴られる。
ワンパターン。
でも、今は録画をして撮ってある。
あと、2日で終わらせるんだ…。
「美乱!!大丈夫か!?」
「が、くと…私…殴られて…。」
『…違う、私は殴ってない……っ。』
「嘘ついてんじゃねぇよ…。」
一目散に来た向日は私を殴った。
向日が私を殴ったのと同士に他のレギュラーが来た。
「……また、美乱さんを傷つけたんですね…。」
『……違う。』
「忍足を病院送りにした後は美乱もってことか?」
いつも冷静な跡部なのにもう完全に美乱の虜…そんな目をしている。
それは鳳も同じ。
……二人はもうダメだ。
私は無意識にそう思ってしまった。
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