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a man with a double character

 

芥川side






彗歌が屋上から落ちて数日が立った。





あの後急いで救急車を呼んだけど、彗歌は頭から落ちたらしく即死だった。



彗歌を守れなかったんだ。


雛歌に言われたのに…。




『彗歌を守って。』




そう言われたのに…。







彗歌の葬儀にはテニス部全員とクラスメートが来た。

彗歌のお母さんらしい人はすごく泣いてた。



ごめんなさい、ごめんなさいって。



お父さんらしい人は居なかった。






美乱と明花は転校していった。



理由は彗歌が残したビデオカメラとボイスレコーダーを氷帝の生徒全員に見せたから。

皆すごく後悔していた。


勿論テニス部も。


最後に雛歌が言ったように。

皆一生後悔すると思う。



だけど、彗歌の事件は表沙汰にはならなかった。

美乱のお父さんがもみ消したらしい。



許せない。



だけど、これが表沙汰にしてしまうと、大会に出られなくなってしまう。


彗歌はきっと出場停止になったらすごく悲しむと思う。



だから、もみ消しを止められなかった。

どうすればいいのかもわからなかった。




どうして彗歌がこんな目に合わなきゃならなかったんだろう…。


どうして最後まで守れなかったんだろう…。




好きだったのに。


彗歌のことが好きだったのに…。






ごめんね。


ごめんね。







たがら、俺は彗歌と雛歌のこと絶対に忘れないよ。


最後に言われた『ありがとう』とあの笑顔は絶対に忘れない。


















 

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あきゅろす。
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