a man with a double character
∃
僕は倒れている三人を見た。
三人は恐らく病院送りまではいかないだろう。
『……もう気がついているんだろ?』
「……バレていましたか…。」
「……うん。」
日吉とジローは宍戸同様仰向けになった。
「まさか…あんなのに騙されるなんて…。」
『………。』
「ごめんね…。」
二人とも悔しそうに顔を歪めた。
確かに…悔しいよね。
あんな罠に乗ってしまったんだからね。
僕も…私も…。
「……っ。」
悔しさか、傷の痛みか、宍戸は顔を歪ました。
こいつらは明日の練習は無理だね。
『…よく聞きなよ。』
静かに、そう切り出す。
三人は僕の言葉を待っていた。
僕はよく聞こえるように、だけども静かに言った。
『明日は来なくていいよ。』
三人の顔は驚愕していた。
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