a man with a double character ⊇ 私とジローと宍戸は一緒に部活に行くと何故かみんな慌てているようだった。 美乱は…いない… 私はコートにいる日吉に話を聞くことにした。 『…日吉。』 「…!湖空先輩。」 『何かあったの?』 「………。」 日吉は少し顔を歪ませた。 少しの沈黙が流れたが、日吉ではなく違う人物の声がした。 「お前がやったんだろ!!」 『!?』 声のした方に振り向くとそこには向日がいた。 「岳人、それってどういう…」 「お前が…彗歌が侑士を…男を使ってボコッたんだろ!!」 「「『!!?』」」 私が忍足を? 何それ…ありえない… 「そんな、彗歌がそんなことるすわけないC!!」 「美乱が目撃しているんだよ!!…何も出来なかったって…美乱は泣いていんだぞ!!」 美乱が? …また、嵌められた… 「侑士は…お前のせいで…。クソッ、侑士…」 「それは違う!!」 「宍戸!?」 宍戸がいきなり叫んだ。 否定の言葉を… 「なんだよ…宍戸!!コイツの肩を持つのかよ!!侑士は…病院送りにまでなったんだぞ!!」 忍足が、病院送り? ……そ、んな… 「…彗歌は俺達とずっと一緒にいたんだよ!!」 「そうだC〜。」 「…っ。でも、美乱が…」 ガッ 「っ!?」 「宍戸さん!?」 宍戸はいきなり向日を殴ってきた。 その場にいた全員が驚いていた。 「っ、何んだよ!?」 「馬鹿かお前は!?美乱が言ったから?じゃあお前はその場を見たのかよ!?他人が言った言葉を疑いもせず信じるのかよ!?流されるのかよ!!?」 「!!」 「岳人!俺は美乱の言葉に流されてこれで酷く後悔した。だから、見極めてほしいんだよ。」 「………」 向日は罰のわるそうな顔をして、しばらく黙っていた。 そして、口を開いた。 「…俺は…っ……考えてみる。…でも、もし、美乱の言う通り彗歌が犯人だったら、俺は許さねぇ。」 そう言って、向日は去って行った。 [*前へ][次へ#] [戻る] |