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a man with a double character

 





私が教室に入ると、静まり返った。

朝とは少し違う気まずさ。


……一人例外はいるけど…


「彗歌!!」


ガバッ


『ジ、ジロー!おもい…どいて…』

「A〜、あとちょっと!」

『…ううっ。』


ジローが抱き着いてきた。

やっぱり可愛い!!


「彗歌!今日は自習だって!」

『自習?』


黒板を見ると大きく自習と書かれていた。

……なら、黙って寝てよ…


「…彗歌。」


そう思っていたら、宍戸が話しかけてきた。


『…えっと、何?』


さっき雛歌が何か言ったんだろう。

私のしゃべり方が柔らかくなっていたことに、少し宍戸は驚いていた。


「…あっ、あのな…俺らあのあと話しあったんだ。」

『…うん。』


あのあとっていうのがイマイチわからないけど、とりあえず頷いておくことにした。


「……俺らのことは、許さなくていい。…だから…これからは彗歌を俺らが守る。」

『……。』


雛歌はきっと許さないとか言ったのかな?

……雛歌が許さなくても……私は……


「本当にごめん!!」

『……いいよ。』

「……は?」

『だから、いいよ。…私は許すよ……みんなのこと…』


この反応にみんな驚いていた。


「…彗歌、本当にいいのか?」

『…私はいいよ、許す。だけど…僕は許さないと思う。』


この言葉にみんな分けがわからないという顔をしていた。


ジロー以外全員が。


「…それってどういう…。」

『…いつか…きっとわかるよ…。』


そんな気がするんだ。

なんか、直感だけど…


『それよりさ……みんな、私と前みたいに接してくれる?』


そう言うとみんな笑顔で頷いてくれた。


………よかった…




美乱。

私は絶対にあなたには負けないから。

































allow…許す

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あきゅろす。
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