a man with a double character ☆ 『あ、あなたは!!………滝君。』 声をかけたのは滝君だった。 そうだ、滝君もしっかり練習していた一人だった。 「彗歌が倒れた後、みんなは仕返しと言わんばかりに彗歌を踏もうとしたんだよ。…二人はそれをやめろと言って庇った。…だからこうなった。」 「滝さん!!」 「二人は部活終了まで暴力を振られた。これが、彗歌の行動が招いた結果だよ。」 『…そ、んな…。』 「滝!…違うC〜!彗歌せいじゃ「実際そうだろ。」…っ。」 私のせいだ… 私のせいで二人は傷ついて… 私が記憶になくても、私が起こしてしまったことなんだ… 『…っ、ごめん。』 「えっ。」 『ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…』 「彗歌!?」 『ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい「彗歌!!」…っ。』 私はいきなり肩をジローに揺さぶられた。 私は… 私は… 『……ごめん。』 「湖空先輩…」 『…でもね、思い出せないの……私が何をしたか……三人が話してくれなかったら、今の状況は理解できなかった…』 「………俺達が欲しいのは謝罪じゃないよ。」 『…えっ?』 「感謝の言葉、だよ。」 ………感謝の言葉… そうだ、私は二人に助けてもらって… 滝君は真実を教えてくれた… 滝君がいなかったら隠されていたであろう現実を… 『………ありがとう…』 今度の感謝は… 笑顔では言えなかった [*前へ][次へ#] [戻る] |