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a man with a double character

 



夢を見た



私は暗い、真っ暗な空間にいた


周りに見えるのは闇




ただ、それだけだった。



まるで、今の私みたいに



怖い


怖かった



『誰か助けて』



そう呟いても、誰も居ないし助けてはくれない。


返事も帰ってはこない。


怖い空間。



『誰か、助けて。』

『怖い、怖いよ…』

『私を一人にしないで。』

『私をいらないなんて言わないで』

『私を必要として』


そう言っても、誰も返事はしないし助けてはくれない。


何度も何度も何度も何度も何度も





私はその場に座りこんだ









その時、光が見えた。







白い光







冷たい氷のような…






だけど、優しい光が









『大丈夫』









『僕が助けてあげる。』

『怖くないから。』

『一人になんてしないから。』

『いらないなんて言わないから。』

『僕には彗歌が必要だから。』









そう聞こえた。



私を救う声が



白い光は少女だった。


綺麗な白い髪をなびかせる。


私は恐る恐るその顔を見た














その顔は…













私と全く一緒だった。








いや、私とは違う少し鋭い目をして、瞳は綺麗な銀色。



冷たいような目なのに私を温めてくれるように


気が付けば、私は優しく優しく抱きしめられていた。















『彗歌、僕の名前はね――。』



















ここで夢は終った。

















 

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