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a man with a double character

 


美乱に嵌められて次の日がきた。


今日は雨で部活は中止。

すでに学校中に噂が流れたらしくみんな私を睨みか反らす。

昨日まで仲の良かった子達も私を冷ややかな目で見てくる。


みんな私から離れていく。


昨日、跡部は殴り終った後にこう言った。


「明日覚えていろよ。」


そう私に言ってきた


昇降口に着き私の下駄箱を開けると…


『……なに…これ…?』


下駄箱にはゴミの山。生ゴミまである。

そして、クスクスと笑い声が聞こえた。



クラスまで行っても…


『おはよう。』


誰も帰してくれない。

替わりに聞こえてきたのは…


「いじめっ子の登場だ!」

「美乱ちゃんを虐めたくせによく来れるよなー!!」

「サイテー!!」

「そんな人だとは思わなかったよ!!」

「昨日まで仲良くしてたなんて…最悪。」


罵声、悪口、嫌み。

昨日までは仲良くしてくれたのに…

なんで!?

なんで…。


『…私は…そんなことやってない!!』


一瞬、みんなが悪口を言うのをやめた。

私が大声を出したからだ。

でも、所詮一瞬。


「うるせー!!」

「嘘つくなよ!!」

「言い逃れしてんじゃないわよ!!」

「美乱ちゃんが泣いてたんだぞ!!」


信じてくれない。

美乱が泣いてたからみんなは私を信じてくれないの?


「彗歌…いや、湖空。」

『……し…しど…』


罵声の中聞こえた冷たい声は宍戸だった。


「昨日までテニス部の仲間だったが…お前はもう仲間じゃねぇ!!」

『……えっ…』

「美乱を虐めやがって!!許さねぇ。」

『っ!?』


宍戸がいきなり殴ってきた。

それからみんな殴ってきた。


痛い痛い痛い痛い痛い

痛いよ…


身体も…


心も…



跡部の言ってた意味が分かったような気がした。
  

この地獄が始まると言うことを…



私の頭の中は


「お前はもう仲間じゃねぇ!!」




この言葉が呪文のようにリピートしていた。







  

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あきゅろす。
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