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蒼が2人を連れ出したのは、裏門を抜けて道路を挟んだ向こうにある、小さな公園だった。
その間も私たちの手は繋がれたままで、2人の無言の視線がズキズキと刺さっていた。
手が離れたのは、靴を履く一瞬だけ。
でも、それが"大丈夫"と励ましてくれているようで、心がポッと暖かくなる。
「こんな所まで連れてきて、なぁに?
昨日のことは、もちろん、わかってくれたんでしょ?」
公園の入り口を過ぎてすぐに、金髪の女の子が髪をイジりながら、歩き続ける蒼を引き留めた。
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