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「谷口サン。」
駅のすぐ前、コンビニの横で誰かに名前を呼ばれた。
この駅をこんな朝早くから利用する知り合いは、思い付かない。
キョロキョロと辺りを見回すと、こちらに手を上げている人と目が合った。
『夏樹クン!
どしたの?』
見慣れた制服を着た夏樹クンは、場所と時間が一致しなくて不自然に思われる。
こんな朝早くから用事?
…なわけないよね?
何でこんなところに?
「一緒学校行こうと思って。
良かった、先行ってたらどぉしようかと思った。」
…
『もしかして、わざわざ?』
夏樹クンの家から、往復で1時間以上かかっちゃうのに?
「細かいとこは気にしないで、行こ。」
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