６
「だから､谷口ｻﾝが謝る必要ないって言ってんじゃん？」
"しつこいんだから"と笑う夏樹ｸﾝは､本当に気にしてなさそうに見える｡
蒼も､夏樹ｸﾝも､それから光も｡
皆私を心配してくれて､"そんなの気にするな"って笑っていてくれる｡
だから､こうして甘えちゃって｡
さっきみたいな嫌がらせが多い反面､友達には恵まれてるんだなって思える｡
「あれ？
谷口ｻﾝと……滝沢…ｸﾝ？」
『山岡先生！
先生もこの駅なんですか？』
電車から降りて改札へ向かう途中､知っている顔を見つけた｡
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