5
無理に明るく振る舞って、電車に体を押し込んだ。
最後に入ったから、ドアに顔をくっつけて、すぐ後ろに夏樹クンが立つ。
背が高い夏樹クンは、私の頭よりも高い所に両手をついて、私との間隔を保ってくれている。
「大丈夫?」
ギュウギュウだけど、夏樹クンのお陰で苦しくはない。
夏樹クンなら、嫌悪感も感じないし。
でも、夏樹クンは辛そう。
『ごめんね…』
ドアごしに目が合い、やるせなくなる。
蒼にも夏樹クンにも、こんなに迷惑かけててぃぃのかな…
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