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『きゃっ!』


ツカツカと向かっていった夏樹クンは蒼の胸元を掴み、壁へ押しつけた。

振動から、本か何かが落ちた音がする。



「言ったよな?」


蒼は唇を咬みながら、抵抗する様子を見せない。


「そんな気持ちなら、もぉ止めろよ。

お前のせいで傷付けんな!」



夏樹クンがパッと手を離すと、蒼はその場にへたり込んでしまった。




一体、何の話をしているの?



どぉして蒼はココがわかったの?




「行こう。」


落ちていた鞄と眼鏡を拾うと、夏樹クンは短くそぉ言った。

私は肩を抱かれるように支えられながら、部屋から連れ出された。



「蜜香、ごめん…」



蒼の小さな声を聞きながら。





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あきゅろす。
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