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「で、こっち。」


粉々になったカードをゴミ箱に捨てると、今度は携帯が目の前に差し出された。



――ドキッ



画面には、私が先輩たちに腕を掴まれて、ブラウスを脱がされているシーンが写されている。


私の顔は判別出来ないが、先輩たちはしっかりと写っている。



『これ…』

「こっちも、ちゃんと消すから。」


2,3個のボタンを操作すると、あっと言う間に"削除しました"の文字が画面に映し出された。



これで物的な証拠が全て消された。


と思うと、体の力が一気に抜ける。



あんな写真が出回っていたら…


考えただけで、上手く呼吸が出来なくなる。



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