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どぉしよぉ…
泣いている間は良かったんだけど、冷静になってみると、夏樹クンと何を話したらぃぃのか。
あんなに泣いて、何か恥ずかしいし…
『あり…がと。』
まだ出る鼻水を啜りながら、夏樹クンの方を見る。
「谷口サンのせいじゃないし。」
そぉ言って手を頭から降ろすと、私からは見えない所に置いてあったカメラを取り出した。
「これ、SDカードだけにしか残ってないみたいだから、壊すよ?」
コクリと頷くと、夏樹クンはカードを真っ二つに折った。
更に、近くにあった鉄の棒で、叩いて壊していく。
これで大丈夫。
カードが小さくなっていくのと共に、心の重荷が少しずつ軽くなっていくのを感じた。
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