12
全てのピースが繋がった気がした。
何故、私がこんな目にあったのか。
あの娘は、蒼のことが好きだったんだ。
最近、私が蒼と仲がぃぃことを知って、こんなことを……
結局、あの頃と同じなんじゃん。
「谷口サンのせいじゃないよ。
とりあえず、座ろう。」
と、さっきまで女の子がいた机を指差される。
だけど、前に動こうにも足が石のように固まってしまっていた。
『ごめっ。
足、動かないや…』
今は何とか夏樹クンにつかまっているから立っていられる。
よく見れば、夏樹クンのシャツは私が握っているせいで、グシャグシャになっている。
『あ…』
慌てて手を離すと、グラリと視界が揺れた。
「危なっ!」
自分で支えることが出来ずに傾きかけた体を、間一髪で夏樹クンが捕まえてくれた。
急接近した距離のせいで、冷たかった体が熱を帯び始めた。
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