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「蒼クンさ、あんなはちゃけてるけど、蜜香のこと本気だと思うよ?
前のカラオケの時も、蜜香いなくなったら超心配してたし。
昔は遊び人だったみたいだけど、今はパッタリらしいし。
蜜香にべったりじゃん?」
そんなの…
『私が蒼に興味示さないから、自棄になってるだけでしょ?
ただの気紛れだよ。』
「でも、そろそろ……」
光のこの顔を見るのは、何度目だろう。
こんな辛そうな顔をさせる度に、私のことを本気で考えていてくれる光を有り難くも、苦しくも感じる。
私のせいで、こんな顔させてるなんて…
『それとは関係ないよ。
光は気にしないで?
本当、ただの友達だもん。』
嘘は付いてない。
蒼のことは、"好き"じゃないもん。
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◇back*
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