5
「蜜香ぁ〜!!」
……
来た。
ショートホームルームが終わるとすぐに、煩い声が付きまとう。
「一昨日、無事帰れた?
こいつのせいで、送れなくてごめんね?」
と、伏せた夏樹クンに寄りかかる蒼。
「…重っ。」
満面の笑みなのに、蒼の目だけは笑ってない。
載せた手をグリグリと背中に押し付けて、見てるこっちが痛そうだ。
蒼サン、怖いんですけど…
「何かあったら、こいつのせいね?」
「は?
それはお前だろ?!」
急に大声で怒鳴られて、私たちはビクッと体を震わせた。
?
きつく睨み付けて蒼の腕を思いっきり振り払うと、夏樹クンは立ち上がって、教室から出て行ってしまった。
それを、私と蒼は呆然と見ていることしか出来ず。
「何だ、あいつ。」
朝から、夏樹クンおかしかった。
私、何かしたかな?
.
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