15
「かぁいい!!
ヤバッ。
ね、キスしてぃぃ?
ってか、しよ!」
蒼の顔が上がって、私を窓と自分の間に挟む。
コツンと後頭部がぶつかった。
蜜香、大ピーンチ!!!!
綺麗な顔が、ゆっくりと近付いてくる。
「――次は五条、五条です。
お降りの方はお忘れ物のないよう…――」
『ほらっ、もぉ着くよ。
ね?』
タイミング良く電車のアナウンスがかかり、蒼の胸を押さえる。
それでも、意地悪く光る目が"やめる気はない"と語っている。
もぉだめッ!!
目を瞑って触れるであろえ唇に全神経を向けた。
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