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そぉだよね…
やっぱり、毎回迷惑だよね……
わかってたけど、実際言われると辛いな。
さっきまでの熱が、あっと言う間に冷めていく。
目をギュッと瞑って、次の言葉を待った。
「その顔ダメだって。
可愛すぎでしょ…」
えっ?
今…可愛すぎって??
――カァーーッ
やばい…
顔が熱いんだけど?
単純かもしれない。
でも、蒼の一言で私の心は地獄と天国を行き来してしまうような…
自分でも驚くくらいの変わりっぷりだ。
「泰葉、金魚みたい。」
頭を肩に乗っけたまま、器用に顔の向きだけを変えていたから、蒼の意地悪そうな目とばっちり合ってしまった。
体を動かすことも出来ず、目を反らすことで誤魔化そうと試みた。
それが逆に蒼に火をつけてしまうとは知らずに。
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