7
蒼の"本気だから"って言葉が、一日中頭から離れなかった。
蒼といればまた昔みたいになる。
自分が傷つきたくないから、私は弱いから。
だから、もぉ関わんないって決めた。
それなのに、蒼の笑顔ばっかり浮かんでくる。
蒼は気紛れなんだから…
自分に言い聞かせるけど、心のどこかでそれを信じたくなくて…
あー!!
もぉ考えるの嫌になる!
蒼は遊び。
もぉ関わらない。
そしたら、私は傷つかない。
そぉ思おう?
今朝、放課後に勉強するとか言ってたけど、これも気紛れなんだよね、きっと。
多分蒼は、言ったことも忘れてるんだ。
だから、授業が終わるとすぐに、こっそりと帰る。
わざと遠回りして、蒼の教室の前を通らないようにして。
昇降口までは誰にも会わずにすんだし、このまま門まで走れば…
「みぃ〜かぁ〜
先帰ろうとしたらダメじゃん!」
靴に足を入れた瞬間、聞こえてきた声。
何で??
この声…
どうして?
ここにいるの?!
靴箱の陰から飛び出してきたのは、今、1番頭の中を占めている人。
会いたくないと、思いこんでいた人だった。
.
◇back*◇next#
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!