[携帯モード] [URL送信]
15



『先輩、私急いでるんです。

前、どいてもらえませんか?』


敢えて顔を見ないで、下を見たまま言った。



多少失礼だろうがもぉ知ったこっちゃない。


時間がないんだよー!




「蜜香!」



あぁ…



遅かった……




後ろから走ってくる音、私を呼ぶ声。




だめ。


今話したら、確実に泣いてしまう。



『あ〜もぉ!

行きましょう!』


何も考えずに、先輩の腕を掴んで走り出した。
小走りで駅を目指しながら願った。



蒼が追いかけて来ませんように。



.

◇back*◇next#

15/19ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!