14
校門を抜けたいのに、力斗先輩は私の前をまるで壁のように塞ぐ。
私が右に一歩進むと先輩も一歩、と言うように、門の間を蟹歩きしてどちらも譲らない。
「"先輩"って響きもぃぃねぇ〜
俺が一緒にいたいだけだから、気にしないで。
それに、蜜香チャンみたいに可愛い娘が1人じゃ危ないって。
あ、俺が言えたことじゃないか。」
豪快に笑う先輩に、私の怒りは最高潮。
無神経すぎる。
いくら許したからって、自分からその話題を振る?!
絶対反省してないでしょ!
この軽さ、蒼以上だ。
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