12
「あのさ、この前のこと、ちゃんと謝りたくて。
まじゴメン!」
背の高い先輩が体を半分に折るように頭を下げて、金色で長い髪が地面につきそうなくらい。
近くで見ると、凄く痛んでいるのがわかる。
「喜一の妹が泣きついてきたから、あいつ、本気になっちゃって。
でも、もぉ平気だと思う。
あいつらにはもぉ手出すなって言ってあるから。
本当ゴメンな!」
必死に謝る姿から、そんなに悪い人じゃないのかもしれない。
もぉ過ぎたこと。
反省してるなら、同じことを繰り返さないと言うなら、グズグズと引きずるべきじゃないのかも。
『わかりましたから…顔上げて下さい。
二度とあんなことしないってわかれば、十分です。』
少しツンケンした言い方になってしまった。
折角謝ってくれたのに、気分悪くさせちゃったかな?
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