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帰りのSHRが終わると同時に、昇降口へ猛ダッシュ。
蒼のクラスが終わる前に、何とか逃げ切らなくちゃ!
何か言いた気な夏樹クンと光が見えたけど、今はかまわない。
光…今日は一言も話してないや。
理由も言わずにこんなことしてて、嫌いになったとか誤解されたらどぉしよう?
このくらいで壊れるような仲じゃないってわかってるけど、私だったら絶対嫌だと思うもん。
後で、夜にでも電話してみよう。
昇降口まで走ると、チラホラ帰宅する生徒が見られる。
廊下を通った時、1,2年生のクラスはまだ終わってないみたいだったから、多分3年生。
蒼のクラスも、そろそろ終わっているかもしれない。
私がもぉ帰ったって聞いて、追いかけて来るかな?
校門さえ抜けてしまえば、きっと大丈夫。
いつもと違う帰路で帰れば、蒼に見つかる確率はかなり低くなる。
そぉ期待して、最後の直線を息を切らしながら走り抜けた時だった。
「蜜香チャン!」
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