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「それで、どぉなった?」
『?』
急に振られても…何の話?
「蒼のこと。
話したんだろ?」
そのことね…
『まだ、です。』
朝はいつもより30分も早い電車に乗ったし、休み時間は行きたくもないトイレに籠もった。
お弁当だって1人で人気のない空き教室で食べた。
全ては蒼に会わないため。
まだ、話をする勇気が出ないでいる。
「昼休み前も探し来たから、てっきり捕まったかと思った。
早くスッキリして来いよ。」
夏樹クンの思う意味とは別に、スッキリ、キッパリ、切られたらどぉすんのさ?!
『今日は、無理…』
まだ心の準備できないよ……
「あいつも、かなり戸惑ってた。」
『蒼…が?』
「"急に嫌われた"って、落ちてたよ。
蒼のためにも、蜜香のためにも、早く仲直りしてきな?」
『う…ん……』
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