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席に着くと、前の席の夏樹クンはいつも通り、机に伏せて眠っていた。


国語の授業だけ毎時間しっかり聞いてたの、山岡先生だからなんだね。


誰も知らない秘密を知ると、親近感がわくと言うか、怠そうに眠る姿が可愛く思えてくる。




「何見てんの?」


眠ったフリをしてたのか、私の視線に気付いて夏樹クンが怠そうに振り向いた。


『えへへ〜何でもない。』



教室のど真ん中じゃぁ、言えないことだもん。


だけど、ニヤニヤ笑いは堪えれない。



「変な蜜香。」



夏樹クンは、昨日の恋人ごっこの癖が抜けないせいか、あれから"蜜香"と呼び捨てで呼んでくる。

深い意味はないだろうけど、先生いるのにぃぃのかなぁ?



呼び捨て=付き合ってる

って考え、私だけ?



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