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少し表面が焦げてるけど、フォークを刺してみても形はしっかり残っていて、中は綺麗な黄金色。
チーズの部分は滑らかで柔らかいのに、外のタルトはサクサクだし。
そぉ言えば、光が福引きで当てた高級ホテルのケーキバイキングで食べたチーズケーキも、こんな感じだったっけ。
『ん〜まい!!
手作りとは思えないですよ!』
さっきまでは胸がムカムカして、昼ご飯のお弁当もろくに食べられなかった。
あれだけ大丈夫だと夏樹クンに言われても、蒼のこと、不安でいっぱいで憂鬱だった筈なのに。
ケーキが美味しくて、そんな不安も胸のイライラも、ぜぇーんぶどぉでも良くなってしまった。
不思議なパワー。
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