17
そのまま私は駅に、夏樹クンは家へと別の道を行くかと思えば、夏樹クンはマックを出て直ぐに隣のビルの1階へ入って行った。
『え、夏樹クン?
どこ行くの?』
「ぃぃから、おいで?」
『おいでって言われても…』
夏樹クンがここに用があるなんて思えない。
このビルの1階は、ワンフロアぶち抜きでレディースの洋服を販売しているお店なんだもん。
あっという間に中に入り、洋服を物色する夏樹クン。
『ね、どしたの?
何の用?』
普通の男の子だったら、入るのに気が引けるであろうお店。
まさか…
夏樹クンに女装趣味があるわけじゃないよね?
そんなの嫌ぁーー!?
堂々と見て回る夏樹クンに、私の方が落ち着かない。
「ん〜これだな!」
『へ?』
夏樹クンはパッと手に取ったものを私にあて、満足気に笑う。
「すみません。」
そして直ぐにレジにいた可愛らしい店員さんに声をかけると、何やら会話を始めた。
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