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『だからね、遊びなのに"本気だ"とか言われて、全然よくわかんないの。
折角信じれそうだと思ったのに…』
「それ、蒼の口から聞いたの?」
"ううん"と首を振る。
直接確かめるなんて出来なかった。
『でも、圭吾クンが言ってたよ。』
それに…遊んでいるって噂は本当なんでしょ?
また、視界が潤んでくる。
「俺は、大丈夫だと思うよ?」
『え…?』
「確かに、蒼は中学ん時から遊びが激しかった。
けど、谷口サンは違うと思う。
直感的なモノなんだけどさ。」
そぉ言う夏樹クンは、全く心配していない様子。
『そぉ……なの?』
その自信がどこから来るのか…私にはわからない。
こんなにも、胸が痛くて、不安なのに。
「話、してみなって。」
クシャッと髪を撫でられて、笑う夏樹クン。
『もうっ!
ボサボサになっちゃうじゃん…』
少しだけ胸がトクンと鳴ったのを隠すために、髪を直すフリして下を向いた。
その笑顔は、反則でしょう?
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