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鞄の中の携帯が、バイブで着信を知らせる。



"蒼かも!"



期待して画面に映し出された名前を見て、また肩を落とす。


光か……



こんな状態で出る気になれず、ディスプレイを見つめたままでいると直ぐに着信は切れた。


雨が画面上に小さな水たまりをいくつも作っていく。



私の体も体も、端から見たらこんな酷いのかな?


でも、それ以上に心が痛い。




濡れた指で電話帳を開くと、1番最初に思い浮かんだ人に電話をかけた。




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あきゅろす。
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