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若干早足になりながら、教室へ急ぐ。



鞄の置いてある自分の教室へ行くためには、蒼の教室の前を通らなければいけない。


"意識なんてしてない"


端からはそぉ見えるように、蒼がいるであろう教室を見ないように、耳だけを傾けた。




目的とする教室からは、男の子の話し声が聞こえる。


慎太郎クンや圭吾クンと一緒なのかも。

午後からパラパラ雨が降っていて、グランドは使えないはずだもん。



話し声は近付くにつれ明瞭になってきて、それに比例して緊張度も増していく。



蒼いるかな?



話し声の中から蒼の声は確認出来ない。


代わりに、圭吾クンらしい声が聞き取れた。



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