7
若干早足になりながら、教室へ急ぐ。
鞄の置いてある自分の教室へ行くためには、蒼の教室の前を通らなければいけない。
"意識なんてしてない"
端からはそぉ見えるように、蒼がいるであろう教室を見ないように、耳だけを傾けた。
目的とする教室からは、男の子の話し声が聞こえる。
慎太郎クンや圭吾クンと一緒なのかも。
午後からパラパラ雨が降っていて、グランドは使えないはずだもん。
話し声は近付くにつれ明瞭になってきて、それに比例して緊張度も増していく。
蒼いるかな?
話し声の中から蒼の声は確認出来ない。
代わりに、圭吾クンらしい声が聞き取れた。
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