12
もしかして…
こんなに皆と目が合うのは、
"何て不釣り合いなんだ?!"
って言う、哀れみの視線?
あぁ…
それしかないですよね。
『「はぁ…」』
いつの間にか自分の世界に入ってしまっていた私と同じく、蒼も何か考えているような、遠い目をしている。
『どしたの?』
自分のため息は放って置いて、蒼に尋ねた。
だって、蒼がため息なんて珍しいもん。
「いや、複雑だなぁ…と。」
『はぁ?』
何のことだか…
わからないけれど、蒼の沈んだ様子はその後直ぐ、一瞬でいつもの調子に戻った。
「ね、蜜香!
これから、登下校は手繋ごう!」
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