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「ね、蒼クン!
蜜香超可愛いでしょ?
うかうかしてると、取られちゃうからねー」
そんな私をお構いなしに、光は私の体を反転させて蒼と向き合わせる。
私の素顔を、蒼が知らないと思っているんだろう。
カラオケや買い物に行った時のこと、舞サンのことは、光には話してないから。
『うわっ!』
とんっと背中を押されてつんのめったところを、蒼が受け止めてくれる。
下からのぞき込まれて、満面の笑みで"超可愛いよ!"なんて言われれば、私はすっかり茹で上がって真っ赤くなってしまう。
「ね、慎太郎クンと圭吾クンもそう思わない?」
今度はクルリと方向転換され、哲にぃの横に引っ張り出された。
「は?
え、どちらさまで?」
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