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『おはよ、蒼…』
昨日の今日で、どんな顔してぃぃのかわからない。
"蜜香が好きなんだ"
昨日から何回この言葉を思い出したことか…
CDをリピートで聞いているように、大音量で流れてくるんだから、手に負えたもんじゃない。
でも、そんなことを言われれば誰だって意識しちゃうじゃん!
「蒼クンおはよう!」
私のドキドキに気付いていない様子の光は、いつも通りの挨拶を返している。
顔を見られなくったって、蒼には私が緊張しているのがわかっているんだろう。
でも、少しでも誤魔化したくて、下を向いて長い髪で顔を隠した。
今日は2つ結びでなくて髪を下ろしているから、すっぽりと顔が覆われてしまう。
蒼に会う時は、毎回髪を結ばない方がぃぃかも。
茹でダコみたいな顔を見られなくてすむもん。
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