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『蒼…

私、蒼たちのお陰で勇気出せたの。


だから、もぉそんな悲しい顔しないで。


ね?』



うっすら開いた目が私の瞳を捕らえると、またうるうると涙が溢れ始めた。



「蜜香大好きっ!」

『へっ?!』



今度は蒼の腕がすっぽりと私を覆い、かたい胸に頭をピッタリと押し付けられる。



『ちょっ!』


"離れてよ"と間に挟まれた腕を無駄だと思いつつも伸ばしてみると、ものは試してみるものだ。

少し空間が出来て、頭の上の蒼を睨み付けることが出来た。



腰に回された腕は一向に離れないままだけど。



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