13
『え?』
「俺のせいで、蜜香にあんなこと…
本当にごめん。」
小さく鼻を啜りながら、耳元で蒼が声を絞り出す。
もしかして、泣いてる?
『そんな!
私は平気だから…』
「平気な訳ないじゃん!
言いたい放題言われて、有りもしないこと言われたり、襲われそうになったり…」
キュッと蒼の力が強くなった。
この調子だと私が締め潰されてしまいそうだったけど、このままでいないと蒼がどこかに行ってしまうのではないか…
そんな不安に襲われる。
ポンポンと背中を叩いて宥めても、"自分のせいで"と蒼は繰り返すのを止めなかった。
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