[携帯モード] [URL送信]

心を失くした天使2
溺れる夢を見た
晃司は一旦買い物がしたいと、僕を連れコンビニに向かった。
ミネラルウォーターやちょっとしたお菓子と一緒に、コンドームの小箱がカゴに入れられた。知らない人からすれば僕達は兄弟のように見えるだろうし、まさかこれから当人達が使うなんて店員さんも思わないだろう。

そして帰ってから二人でシャワーを浴びた。物心ついてからの誰かとの入浴はお父さんと和也以外初めてで少し恥ずかしかったけど、晃司は僕の体を丁寧に洗ってくれた。さすがに下半身は自分で洗ったけど。
晃司は大人になりきる直前の体だと思った。逞しいような、でもまだあどけないような。僕はぷにぷにの体のくせに、ちんこだけはピンピンにさせてるのも恥ずかしかった。
それは晃司も同じだったけど、僕のより大きいちんこが上を向いてる様子にドキドキした。あの日見た晃司の兄貴のアレみたいなおぞましさは感じない。

僕と晃司がセックスをしたのは、あくまでも異常な状況下においての話だ。
好きな者同士が愛し合うという意味ではもちろん初めてだし、裸でベッドに横たわるだけで心臓がバクバクしてる。
仰向けに寝る僕に寄り添う晃司は
「ここまでは映画のベッドシーンなんかでよく見るけど…何したらいいんだろうな」
と言った。それは僕にもわからないけど、とりあえず抱きついてキスしてみた。唇を合わせるだけのキスは、やがて激しさを増しクチュクチュと音がするくらいにエッチなキスへとなっていく。
舌と舌がくっつき、絡み合い、夢中になって吸い合った。そのたびに勃起したちんこに気持ちのいい電流が走り、後に先走りの汁と教わった透明のヌルヌルした液を溢れさせてしまう。
でもまだ冷静な気持ちも残っていた。まず何より和也にすまなく思う気持ち、そしてまた男の人とこんな事をして両親にもすまないと思った。
でも何でもない赤の他人とじゃない。好きな人とするんだ。これはきっと自然な流れだ。…でもじゃあ何でもない赤の他人に強姦された和也は…。
そんな葛藤が少しずつ薄れていく。もうどうなったって、誰にどう思われたって構わない。このまま暗く静かな水底に堕ちていきたかった。

ひとしきりキスをした後、晃司は僕の体中に唇を移していく。今まで存在すら意識しなかった乳首にチュッてされただけで体がビクッて反応してしまった。呼吸が荒くなり、もっとして欲しいと願う。
そしてお腹にもやさしいキスが降り注いだ後、晃司は突然ちんこをくわえてしまった。
「えっ…!?」
まさかそんな所にまで?っていうかキスどころかちんこ全部がすっぽり口の中に入ってしまってる。驚きと興奮の中、晃司の舌がちんこのあちこちを舐め始めた。
「んっ!んんっ!」
身も捩れる不思議な感覚。
「そんなとこ…」
だってちんこはおしっこや精液が出る所だ。いくら何でもそこを舐めるだなんて。
「フェラチオっていって、こういう愛し方があるんだよ」
一瞬、晃司は頭がおかしいのかもなんて思った僕が間違ってるの?本当にこんな愛し方があるんなら、大人の世界ってすごいんだなと単純にビックリだ。
「あっ!あぁ…ん!」
舌先が皮の中身を舐めてくる。触るとまだ痛いそこは敏感で、くすぐったさと痛みと気持ちよさが混ざったとてつもなく変な気持ちになってしまう。
「やめ…てぇ…あぁ…!」
僕はそう言いながら両手で晃司の頭を掴み、しっかりと股間に押し付けていた。
「あっ!あっ!あっ!」
やばいと思った時にはもう遅かった。急激に高まった射精欲を我慢出来るはずもなく、僕は晃司の口の中に精液を出してしまった。
「んっ」
一瞬驚いた晃司は、状況を把握するとちんこを解放し、僕の精液を飲み込んだ。
「もう出るんだ」
普通の中学1年生はどうなんだろう?僕が早いのか遅いのかわからない。
「ごめん、急に出そうになって止められなかった…」
「止めれたりしないよ」
クスッと笑った晃司は、僕の頭を撫で、頬を撫でやさしく包み込むように愛してくれた。
「本当に…いいの?」
今、僕のちんこに当たってる晃司の堅く熱いちんこが数ヶ月振りに僕の中へ…。
「うん…」
「やめるんだったらまだ…」
その言葉を遮るよう強く抱きつき
「入れて…」
と言った。晃司は買ってきたコンドームを装着し、同梱されていたローションっていうヌルヌルした液体もちんこに塗った。その様子を他人事のようにぼんやり眺めていた僕のお尻の穴にもローションが塗られ、いよいよその時を迎える。
「両脚とも少し上げて」
そう言われて自分で膝の裏に手を回して持ち上げると、晃司は脚の間に割って入り、その脚を肩に乗せた。
あの時とまったく同じ体勢だった。
「いくよ」
先端が穴に当てられ、ジリジリと入ってくる。少しだけ痛い。でもローションのおかげで前の時みたいにギシギシした感じはしなかった。
「大丈夫?」
「うん」
もしここで『痛いから無理』と言えば晃司ならやめてくれるだろう。実際に入った事があるんだから、そんな事は言うつもりないけど。でも兄貴の方だったら…痛くて泣こうが喚こうが絶対にやめないはずだ。考えただけでゾッとする。

…和也…俺は…。

頭の片隅に浮かんだ事を無理に消し去ろうとした。お尻がいっぱいになってきた頃には、痛みではなく気持ちよさが僕を支配していたからだ。
「んっ…!」
「痛い?」
「…気持ち…いい…」
「…じゃあ我慢せず声出していいよ」
和也はあの時、痛みによる悲鳴を上げた。でも僕はあまりの気持ちよさに溜め息を漏らし、やがて喘ぎ声まで発してしまった。
「あっ…あっ…んっ…!」
僕は男同士のセックスに向いてる体をしてるんだろうか?和也が傷ついたセックスで、こんなにも満たされている。
「あっあっあっあっ…!」
奥深くまで突かれるたびに何も考えられなくなっていく。嫌な事も悲しい事も、今だけはすべて忘れられる。僕を見つめながら腰を振る晃司の唇を求めて吸いつき、途切れそうな意識の中で呟いた。

和也…俺はこの人を愛してる。

[*前へ][次へ#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!