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心を失くした天使2
邪悪な覚醒
僕は脚の産毛がゾワッと逆立つのを感じて、ハッキリと目を覚ました。布団の中で下半身に触ると、パンツも何も身につけていない状態だった。いつの間にか脱がされ、脚を開かれてる…!そして布団に潜り込みそんな事をしたのは…。
「和也っ!?」
飛び起きて布団を捲り、枕元のスタンドの電気をつけた。開かれた脚の間に、不気味な笑顔を浮かべた和也がいた。
「なっ、何すんだよっ!?」
僕のちんこはお風呂に入った時と同じようにカチカチに勃起していた。
「いつもこんな事してんだろ?」
「…」
「男同士ってどうやるんだ?」
一体何を言ってるの…?
「晃司ってやつとするみたいに俺にもやってくれよ」
「やっ、やだよっ!」
脚を曲げ、股間を隠した。
「何で?あいつとは出来るのに俺じゃダメなの?」
「当たり前だよっ…!」
「当たり前って何だよ。あいつとやるのも俺とは出来ないのも当たり前?」
「和也…」
やっぱり和也はどこかおかしい。何かが歪んでる。
「ほら、同じようにやれよ。俺も裸になるからさ」
和也は掛け布団を放り投げ、ベッドの上で堂々とシャツを脱いでいった。
「ケツに突っ込んでやるのは無理だけどな」
かつての和也からは考えられない下品な言葉を放ちながらパンツまで脱ぎ全裸になる。
「で、どうすんの?抱き合ってキスすんのか?」
僕に迫って来るのが恐怖でしかなかった。
「和也…やめてよ…」
キスしようと顔を近づけて来た時、僕はサッとよけてしまった。
「…やれよ」
「…和也…?」
低く呟いた声は、まるで別人のように邪悪な雰囲気を含んでいた。
「ごちゃごちゃ言ってないでやれっつってんだよ…」
「…!?」
「くわえたりくわえられたり好きなんだろ?」
か、和也じゃない…!?これだ、ずっと感じてた違和感…。別人のような、と言うより…これじゃまるで本当に別人だ。
「先にくわえてくれよ」
かなり強い力で僕の顎を掴んだ。
「ほら、早く」
立ち膝になって股間を突き出す。
やらなきゃ…殺される…?真剣にそう思った。
僕は四つ這いになり、和也の股間にゆっくりと顔を近づける。
まさか和也にこんな事をする日が来るなんて…。幼稚園の頃から一番仲良しだった友達に…。
目の前で小さく揺れる和也のちんこはピクリとも堅さを帯びてはいなくて、晃司のと比べても、僕のと比べても小さかった。小さい子供のちんこみたいなのに…口に入れるのは抵抗がある。
繰り返すけど僕は『男』が好きなわけじゃない。いくら親友だった和也でもそれは例外じゃない。
「…出来ないよ…」
涙を流して訴えた。でも和也は表情も変えずにこう言った。
「好きとか嫌いとかどうでもいいんだよ。俺と付き合えってわけじゃないし、好きになれってわけでもないんだから」
そして僕の後頭部に手を回し、強引に股間へと顔を押し付けた。
「ただ同じ事しろっつってんの」
それでも僕は口を固く閉じくわえる事を拒否した。
「おいっ!」
突然髪を掴まれ、顔を上に向けられた。
「何であいつには出来て俺には出来ないんだよっ!?」
「痛いっ!」
髪を掴んだまま振り回されるのはかなり痛かった。
「だってさっき気持ち悪いって言ったじゃないか…!」
「陸斗が他のやつとこういう事するのはな」
手を放すのと同時に、僕は後退りしてお尻をついて座った。脚は閉じて恥ずかしい所が見えないようにしながら。
「でも俺達は友達だろ?小さい頃からの親友じゃん」
今度はやさしく僕の膝を撫でた。
「俺、陸斗の事だけは好きだしさ。相手が陸斗なら気持ち悪くなんてない」
僕の気持ちなんかまるでお構い無しだ。自分の都合だけを押し付けようとしてる。
「じゃあ、俺が先にくわえてやるよ」
我ながら見事な提案!と言わんばかりに目を輝かせてる。
「ほら、脚開けよ」
「やっ…!」
両手で脚を開こうとしてきたけど、力を入れてしっかりと閉じた。
その時だった。暗い部屋にパシッと乾いた音が響いた。
「…」
何が起きたのか…。左の頬がジンジンするまでわからなかった。
「ガタガタめんどくせぇんだよ…」
…叩かれた…?和也に…?和也が言うように小さい頃からの親友なのに…?
その事実が受け入れられず放心状態になった僕の脚はあっさり開かれ、和也は股間に顔を寄せた。
小さくなったちんこを和也はためらう事なく口に入れた。生温かい感触。ナメクジのように動く舌。体は反応してしまいすぐにまた勃起してしまったけど、とてもじゃないが気持ちいいとは思えなかった。
…こんな惨めな気持ち、これまでで一番だ。あの事件の時よりももっと僕の心へのダメージは深い。
叩かれ、くわえられ…そしてまたくわえる事を強要されるだろう。もう逆らう事は出来ない。また嫌がったら今度はビンタ程度では済まないはずだ。
「…」
こんな状況なのになぜか頭に浮かんだのは、和也との楽しかった日々だった。
一緒に遊んだ事、イタズラした事、笑った事、肩を組んだ事…。それがもう想い出の中だけの事なんだと気付いた。
止めどなく涙が溢れ、くわえるのを止めて立ち上がった和也の股間が目の前に来るのと同時にちんこを口に入れた。
「変な感じ」
そう言う和也の声も夢の中でボンヤリと聞こえるような感じがした。
「別に気持ちいいわけじゃねーしもういいや」
時間にしてほんの十数秒程度くわえてただけだったと思う。でも僕にはそれが何時間にも思えた。
和也は裸のままベッドを降り、僕の机の引き出しを物色してる。
…何を探してるのか…。別にどうでもいいか。
「勃たない俺のじゃセックスしてやれないしな。何か代わりになるもんないか?」
代わり…?もう何も考えられない。
「晃司ってやつのに似たようなもんは…と」
和也の手にはマジックペンが握られていた。
「これくらいだよな」
一番太いサイズのペン。それを手に和也はニヤニヤ笑ってる。それを持ってベッドに戻ると僕をうつ伏せに寝かせた。
「これなら陸斗を気持ちよくしてやれるよな?セックスしてるみたいに」
お尻を開かれる。恥ずかしい穴を見られても僕は抵抗する気力もなかった。
「どこだよ、ケツの穴…」
薄暗い部屋の中で、僕は放心状態。和也はお尻を開いて覗き込んでる。
「この辺だよな」
適当にペンを押し当ててきた。
「唾つけたから入るよな?」
それは難なく穴を見つけ、グイグイと入ろうとする。最初は痛かった。人間の肉体とは違う無機質な物体を、愛もやさしさもなくただ強引に入れようとしてるのだから。
僕の涙は枯れる事なく流れた。痛みに対してじゃない。おかしくなってしまった元親友に対して…。
今ならば、和也が悪魔の子だと言われたらそう信じるだろう。悪魔に魂を売り払ったと言われても信じるだろう。
「すげぇ、ズブズブ入ってくぞ」
おもしろがって僕を虐める和也には、もう人としての心はないんだ。あの時、晃司の兄貴と子分が僕達にしたのと同じような事をしているとわかってるのだろうか…?
ねぇ和也…あんな目に遭ってひどく傷ついたはずなのに…なぜ僕にこんな事が出来るの…?

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