[携帯モード] [URL送信]

破滅遊戯
気楽な仲間
そして翌日。いつものように鎖に繋がれ退屈な時間を過ごしていた。
「…?」
玄関のドアが開いた気がした。おじさんが出掛けてから、まだ2時間くらいしか経ってない。何か話し声がする。電話…?違う、そこにおじさん以外の誰かがいる。僕はとっさに身を縮めた。誰なのかわからないけど、こんな姿を見られるのは嫌だ。
「!?」
カチャカチャと僕がいる部屋のドアの鍵を開ける音がした。ガチャッてドアが開いて入ってきたのは…男の子だった。僕と同い年くらいの男の子。入ってきた、というよりはおじさんに後ろから小突かれて入らされた感じ。僕と目が合い、驚いた表情をした。
「服を脱いで裸になれ」
おじさんが言った。この子も僕と同じ目に…?パッチリした目のかわいい顔したその男の子は、怯えて震えながら黙って服を脱いだ。僕のすぐ目の前でその子のおちんちんがプラプラしてた。おじさんはその子にも首輪を付けながら言った。
「今日から仲間が増えるからな。コイツも大嘘つきの泥棒だ。一緒に反省しろ」
やっぱり…。泥棒っていっても、多分僕みたいに万引きした程度だと思うけど。
「和人の方が年下だが先輩だ。ここでの過ごし方を教えてやれ」
おじさんは出て行った。また外へ出掛けたみたい。つまり僕とその子の二人きりになった。僕の方が年下って事は中学生なんだ。かわいい顔だからもしかしたら僕の方が年上かも、って思ったのに。
「君もあのおっさんに捕まったの?」
その子は突然、余裕の表情になりそう聞いてきた。
「う、うん…」
「万引き?」
「うん」
「俺もドジっちゃってさー、店員を気にしすぎると回りがおろそかになっちゃうんだよなー。あのおっさんが見てた事に気付かなくてさー」
な、何かこの状況が普通であるかのようにベラベラ喋りだした。
「あ、名前何ての?」
「渡辺和人…」
「いくつ?」
「6年」
「俺、中1だから和人って呼んでいいよな?」
いいけど…それはいいんだけど…僕達、裸んぼで鎖に繋がれてるんだよ?どうしてそんなに普通でいられるの?
「俺、三好翔太」
いや、だから…。
「退屈じゃね?」
「う、うん…」
「せっかく裸だしセックスでもする?」
「えっ…?」
「なんちゃってー」
翔太くんは僕と全然違う。まるで犬みたいにされたこの状況を楽しんでるっていうか…。
「でも俺ホモだから、まるっきり冗談ってわけでもないんだけどさ」
翔太くんは僕の隣に座った。裸の腕や脚が触れ合う。
「ねぇねぇ、チンチン見せてよ」
本気なの?僕を勇気づける為に明るく振る舞ってるだけとか?翔太くんは僕の返事も聞かないで脚を開いておちんちんを覗き込んできた。
「うはっ、かわいい〜♪俺のも見したげる、ほれっ」
さっきもチラッと見たけど、翔太くんのおちんちんは毛も生えてて僕のよりおっきかった。
「もしかしてオナニーした事ない?」
「…?」
よくわからない。
「うひゃあ、マジかわいいじゃん♪じゃあさ、教えたげるから脚開いて」
「ちょ、ちょっと待って…!」
僕は脚を開こうとする翔太くんの手を止めた。
「どうしてなの?」
「何が?エロい事?しょうがないじゃん、俺えっちぃ事大好きだしさー。あ、俺付き合ってる彼いるんだけどさ」
「そうじゃなくて!」
「…じゃ何?」
「僕達、監禁されてるんだよ?こんな格好で…僕、夏休みになってからずっとなんだよ?」
「夜は帰らせてもらえるんじゃないの?おっさんが言ってたけど」
「そうだけど…」
「ならいいじゃん。24時間、毎日なら誘拐だけどさ」
どうも調子が狂う。僕は必死なのに翔太くんは余裕だらけなんだ。


[*前へ][次へ#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!