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虚言遊戯
予期せぬ事態
僕は一応、警察に連れて行かれ事情を聞かれた。嘘泣きしながら言った僕の作り話はコレ。
「プールの帰りに、おしっこしようと思ってトイレに入ったら、あのおじさんがいたの。そんでいきなり脅されて個室に入れって言われて…」
今日もいつものようにみんなでプールに行って、コンビニにも行った。チャリに水着が入ったバッグもあるし、コンビニの店員さんに聞けば、僕達が買い物に来た、って事は証明してくれるはず。
「ズボンとパンツ脱がされて…僕のおチンチンを…」
よし、ここで嘘泣き指数を70%から100%にアップ!
「もうやだ!言いたくないよぅ!」
更に泣いて見せると刑事さんは慌てた。
「ごめんごめん、無理して言わなくていいよ。辛かったね。ここまで話してくれて…君は本当に勇気がある男の子だ」
完璧に騙されてやんの。ついでに僕は
「こんな事、誰にも知られたくない…。友達にも先生にも…お父さんやお母さんにも…。お願い、誰にも言わないで!」
と、泣き落としてみせた。刑事さんは『困ったなぁ…』みたいな顔で頭をポリポリ掻いてる。もう一息かな?
「こんなの知られたら僕、もう生きていけない…。自殺するかも知れない…」
刑事さんの慌てた顔、おかしかったなぁ。
「だだだ大丈夫だよ!わかった、誰にも言わないって約束しよう!もちろんお家の人にも言わないから!だからそんな事考えちゃダメだよ!」
ホンッ…トに大人ってチョロイや。
結局、僕は無罪放免。本当の事を話してるおじさんが嘘つき扱いで、僕は何事もなかったように家に帰る事が出来た。
おじさん、ごめんね、助けてあげられなくて。ってゆーか、助ける気なんてないけど。気持ちよくしてくれたし、お金もくれたし、僕…おじさんの事、ちょっとだけ好きだったよ。でも僕もおじさんのチンチン舐めたりしてあげたんだからいいよね?牢屋の中で、その事を思い出して自分でチンチンいじっててね。クスクス♪

その夜、お父さんもお母さんも、いつもと変わらず普通だった。刑事さんは約束を守ったみたい。あ〜よかった。
晩ご飯を済ませ、部屋に戻った僕は、何か不完全燃焼みたいなモヤモヤを感じていた。…そうか、今日は精子は出したけど、お尻は気持ちよくしてもらってないや。僕はズボンとパンツを膝までずり下ろし、ベッドに横になった。チンチンはそれだけで完全に勃起してる。
そっと右手の中指をお尻の穴に当てた。そしてそのままグイグイと入れていく。ちょっとバッチイ気もするけど、後でお風呂入るし別にいいや。指が全部入った所で、おじさんがやるみたいに指先だけを動かしてみた。…別に気持ちよくない。おかしいな…いつもなら声が出ちゃう程気持ちいいのに…。そのままチンチンをいじってみたけど、やっぱり気持ちよくなかった。どんなにいじっても精子が出ない。気持ちよくなれないんだ。
困ったなぁ…おじさんにやってもらってばっかりで、僕は誰かにしてもらわないと気持ちよくなれないのかも知れない。そうだとしたら、おじさんがいなくなっちゃって都合が悪いのは僕じゃないか。困ったなぁ…。

それから毎日、何度もチンチンやお尻を自分でいじったけど、やっぱりいい気持ちにはなれなかった。
おかしい、こんなバカな。自分でやって精子を出すのが『オナニー』だ、って事はわかった。普通、僕くらいの男の子はオナニーして気持ちよくなるんだって。でも僕は全然気持ちよくならない。チンチンは勃起するけど、精子が出ないんだ。
勃起するのは、いじってくれる人を求めてるから?僕のチンチンは、あのおじさんじゃなきゃ反応しないの?僕は、家の中だろうが外だろうが、構わずいじりまくった。
今日はプールのトイレの個室で水着を下ろし、にぎやかな人のざわめきを聞きながらやった。おじさんとやったように、スリルの中で。でもダメだった。気持ちよくなりたい…!そう願う僕は、もう人に見られたって構わない、とさえ思い、チンチン丸出しのまま個室を出た。誰もいないトイレでひたすらチンチンをいじる。早く誰か来て…!僕の恥ずかしい所を見て…!でも、そんな時に限って誰もトイレには来なかった。ほんの少し、冷静になった僕は、水着を直してトイレを後にした。


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あきゅろす。
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