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虚言遊戯
騙すなんて簡単さ
僕とおじさんの関係は、それからも続いた。ほとんど毎日のように、お互いのチンチンを触ったり舐めたりした。公園のトイレという、人に見られるかも知れないような場所でドキドキのスリルを味わいながら。
実際、時々は人が入ってくる。一人だと、何となく気配がするだけで、僕達は息を潜めてジッとしてれば済む。一番ドキドキなのは、子供が何人かで入って来た時。しかも僕と同じくらいの子。個室の薄い壁一枚の向こうで、無邪気におしゃべりしながらおしっこしてる男の子達。中の僕達は、下半身丸出しでえっちな事をしてる。その子達の誰かが『あ、誰かうんこしてる』なんて言おうものなら、もう心臓バクバク。さすがに汗が出ちゃう。イタズラで、上から覗かれたらどうしよう?鍵を掛け忘れてて、いきなりドアを開けられたらどうしよう?でも、そのスリルがたまんないんだ。チンチンがキューンってなる。
そんな僕の最近のお気に入りは、お尻の穴をいじられる事。おじさんのチンチンみたいに太いのは入らないけど、指だと簡単に入ってすっごく気持ちいい。特に、ツンツンってされるとチンチンがピクピクしちゃうくらい気持ちいいポイントがあるんだ。おじさんは『ぜんりつせん』って教えてくれた。とにかくそこを指先でいじられると、声が出ちゃうくらい気持ちいい。だから僕はいつも、おじさんにお尻を向けておねだりするんだ。
「ねぇ、早く指入れて」
おじさんは
「和真はすっかりえっちな男の子になっちゃったな」
なんて言いながら、指を入れてグリグリしてくれる。僕の言う事なら何でも聞いてくれるんだ。『お金をくれるならえっちな事させたげる』はずだった僕達の関係は、いつの間にかなくなっていた。お金はほとんどもらわなくなったから。だってお金より気持ちよくなる方がいいんだもん。でも何か欲しい物がある時は、おねだりすればお金くれるけどね。カードもゲームも何でも手に入って、おまけにいい気持ちになれるなんてすごく得な気分。

そんな僕達の密会は、あっけなく終わりを迎えた。おじさんが…警察に捕まったからだ。あの時の事はいまいちよく覚えてない。本当にあっという間の事だったんだ。『子供がトイレでイタズラされてる』という通報があったらしく、刑事さん二人が突然飛び込んできた。それはおじさんが僕のチンチンを舐め、今まさに精子が出そう、って時だった。
「子供に何してる!」
ビックリした。トイレの鍵は簡単に外から開けれるんだって。僕達がハァハァ言ってる間に、刑事さん達はすでにトイレの中にいたんだ。
ドアが開けられた瞬間、ビックリしたにも関わらず僕は射精した。おじさんが口を離した為に、精子はおじさんの顔にかかった。刑事さんにもその瞬間を見られたはずだ。
イク寸前の僕の顔、勃起したチンチン、飛んだ精子…。恥ずかしいとかいうよりも、僕は『しまった!』と思った。前におじさんが言ったように、僕も捕まってしまう、と。
「君!大丈夫か!?」
「もう心配いらないぞ」
…あれ?捕まるような雰囲気じゃない。刑事さんは、僕を気遣って肩から毛布まで掛けてくれた。
「あ、あいつがして欲しいって言うから俺は金まで払って…!」
手錠をされ、パトカーに連れて行かれるおじさんがわめいてる。でも刑事さんは相手にしていないようだった。
「うるさい、変態野郎、早く乗れ!」
強引におじさんをパトカーに乗せた。
「君、まさかとは思うが…奴が言うように、お金をもらって…何て事はないな?」
そうか、僕は被害者なんだ。刑事さんには、あのおじさんに『無理矢理えっちな事をされた小学生』に見えるんだ。
「疑うわけじゃないが…一応確認するからね」
刑事さんはそう言って、僕のズボンのポケットに手を入れてきた。お金を探してるみたい。ここでもし、一万円札なんか出てきたらヤバいとこだけど…あいにく今日はお金はもらってない。
「ごめんな、ひどい事されてショックだろうけど…でもこれで君が潔白だ、って証明になった」
大人ってバカだね…。僕は笑いたい気分を押さえて、被害者になりきった。白々しく刑事さんに抱きつく。
「怖かったよぅ…。言う事聞かないとブン殴るぞ、って言われて…」
ついでに嘘泣きまでして見せた。
「もう大丈夫、何も心配いらない」
バカな刑事さんは本当の事など知るよしもなく、映画の中で誘拐された子供を助けた勇敢な刑事にでもなったつもりか、自分に酔いながら僕を励ましていた。

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あきゅろす。
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