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前世はきっとハリケーン


ざっくり話すと、ここまではほんのプロローグにすぎなかった。残念なことに。


始まりは、幼なじみのたった一言。
俺を地獄に突き落とした、入学2日目の昼休み。調度、体育館から帰ってすぐだった。








「なあ拓哉」
「あ?」

耳打ちしてくる晃平の息が耳に当たる。気持ち悪い。

「俺さ、この学校王道校に変えようと思ってんだけど、」

どう思う?だそうだ。

「どう思うも何も…俺は巻き込まれなければ何でもいい」
「それがさー、拓哉の協力なしにはできな」
「断る」

これ以上被害を被るのなんて真っ平御免。俺は日々平穏に暮らしたい。

「悪いようにはしないからさー。あっ脇役主人公になりたければそれでも…いや拓哉はやっぱ総受けか…?」
「耳元で呪文を唱えるな」

呪われでもしたら堪ったもんじゃない。

「あ、一緒にやってくれる?」
「いやそんなこと一言も…」
「拓哉がいれば100人力!ありがとなー!」
「いや承諾してない。というか何をするんだ何を」


というか、王道ってなんなんだ。





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