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夢訪問(夢幻の双刃サンプル)
夢ー3
数メートル先で男が地面に座り込み体の二倍ほどの大きさの黒い化物に襲われてる!
「その人から離れろ!」
 夢に潜るときに持って来た木刀で化物に切りかかると砂が崩れるように消えた。
「斎先輩凄いっ!」
 あれは無喰だ。実物と戦ったのは久々だけど倒せたのだろうか?
「なあっお前獏凪なのか!?」
 地面に座る、というか腰が抜けたと言った方が正しいかな。この男見覚えがあるな、確か同じクラスだったような。
「邪魔したね。」
 顔だけしか知らない相手と遭遇するなんて正直あまり嬉しくない。さっさと立ち去ろう。
「待ってよ斎先ぱーいっっ」
 体の向きを変える直前に未沙が相手に頭を下げて僕の後をついてくる姿が見えた。
 未沙はともかくあっちは目が覚めたら忘れているはずだ。
「さっきの人斎先輩の知り合いなの?」
「まぁね。同じクラスの人だよ。でも話したことないから。」
「じゃあ居づらいね。」
 僕たちはその人の夢の中を歩き回ったけど無喰は見当たらなかったから大丈夫だろうな。
 そろそろ夢の世界が終わる感じがして僕たちも目を覚ます頃だとわかり、未沙と別れた。
 無喰が出たときはどうなるかと思ったけど何とかできるもので良かった。

「獏凪斎っお前昨日俺の夢の中にでてきただろ。」
「え・・・・・」
 教室に入ってきて早々に僕の席まで来て言われた。おかしい、記憶があるなんて!
 まてよ、夢の中ってそんな曖昧なことごまかしてしまえばいいじゃないか。
「そう?君とは仲がいいわけじゃないのに不思議だね。」
「そうだ不思議だ。しかも後輩と一緒に居ただろ。その顔にこの学校の制服!見間違いじゃねぇぞ!」
 一瞬焦ったけど周りのクラスメートは苦笑いやハラハラとした顔で僕たちを見ている。この場合一番変に見えるのは僕に話しかけている相手だ。
「そんな事言われてもわからない。相手してられないな。」


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あきゅろす。
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