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夢訪問(夢幻の双刃サンプル)
夢ー10
翌日の朝、教室に入ると籐沢が僕に挨拶してきた。無視するのはおかしいから返したら教室がざわつきだした。
「お前獏凪に話しかけて大丈夫かよ!」
「平気だって!俺何ともないだろ?」
 僕は珍獣か!そう思ったけど今までの、亜岐なら何しでかすかわからないってことをみんな見てきているだろうからこの反応は当然かもしれない。

 いよいよ今日の放課後だ。。制服は借りてもらって、化粧は未沙に頼み、何故かクローゼットに入ってたウイッグで女装を空いてる教室でして、籐沢の部活、バスケ部が終わるくらいに未沙に誘導してきてもらい、ばらす。
 これで諦めるはずだ。
 その日は籐沢がわりと話しかけてきた。籐沢はクラスで人気がある。明るくて気さくだからだろうか。僕とは正反対だな。
 
 あっという間に放課後。教室からだんだん人が吐き出されていく。籐沢も早々と出て行った。これから体育館で部活らしい。
 僕は使用されず人が通らない教室を探し、3階の空いている教室に未沙に来てもらった。
 不本意だが借りてもらった女子生徒の制服に袖を通す。未沙が言うにはナチュラルメイクでも充分女の子に見えるらしい。
「斎先輩ウイッグなくても女の子に見えるよね。」
「僕に同意求められても困るけど?」
 メイクを完成させた後にウイッグを被る。頭に違和感があるが仕方ない。
 鏡の中の僕は怖いくらい普通の女の子だ。
 壁に付けられた時計を見ると意外と時間が経っている。
「メイクって結構手間がかかるね。女の子っていつもこんな苦労してるの?」
「どれくらいかかるかは人によると思うけど慣れれば大したことじゃないよ。あ、でも今回のメイクは少し気合入ってるんだよ。」
 これから人を振るのに気合って、まあいいや。
 バスケ部が終わるまでにはまだ時間がある。体育館には部員以外でも入れるらしい。籐沢の様子を見に行ってみようか。


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あきゅろす。
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