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宵々町奇譚〔学園祭編〕
学ー8
なんて考えてたら歩き続けていた麗斗君が足を止めた。もしかしてズルいだとか思ってたことバレた?
「ど、どうしたの?」
「いましたよ本物が。おそらくあれが噂のものですね。」
 本来なら何の仕掛けもない通路だと思われる所に髪がとても長くて長袖の白いワンピースの女がうずくまっている。
 話題となったジャパニーズホラーの映画を思い出させる姿に僕はゾッとした。
 な、なにかブツブツ言ってるっっ!怖いっっ!!
「・・・・・・ぃ・・・・・・・わ・・・・超ぅっっイケメンだわぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!」
 叫びながらこっちに迫ってきた!目血走ってる!
「ヒャッハーーーーーッッそんなブス捨ててあたいとッッ」
 言い終わらないうちに麗斗君が回し蹴りした!!
 あれ?麗斗君ていくら人間じゃなくても怖い感じの女性でも暴力ふるうことないのに?
「茂をそんな風にいうとは万死に値します!」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ男前な所も素敵よぉぉ〜〜〜〜〜」
あっこの幽霊よく見たら無精ひげ生えてる。長い髪はボサボサだしクマみたいなのあるし眉毛太いオッサンだっ。
「全く手入れしてなく美しさのかけらもないですね!近寄らないで下さいっ汚らわしいっっ!」
「軽蔑した冷たい顔も素敵よぉ〜〜」
 麗斗君が最も嫌うタイプだ。別の意味で恐ろしい!
 幽霊は麗斗君にすがりつこうとしたけど思いっきり踏まれた!うわぁ・・・恍惚の表情浮かべてる・・・・・
「変態だ・・・・・」
「私だけでなく茂の目も汚すとはいい度胸ですね!」
 踏みまくって蹴飛ばした!こんな狂気に包まれた麗斗君初めて見た!よっぽどなんだ!うん、まぁわからなくもないかな・・・・・
「もっとぉっもったいぶらすにもっとやってちょうだいっっ」
 懲りずに這ってきた!気持ち悪い!
「最悪っっ!」
 麗斗君はベルトを外して鞭のようにめった打ちにして攻防してる!なんか喜んでない!?


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あきゅろす。
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