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宵々町奇譚〔学園祭編〕
学ー5
新聞部の部長が珍しく許可をもらいに来た。学園祭だからそういう対応なのかな。
 店内と何名かのクラスメート、何故か僕たち三人、しかも真ん中は僕だ。絶対ネタとして使われるよね。ミス研は僕以外は美形で奇抜な事やる集団と認識されているらしいから新聞部のいいカモだよねきっと。
 新聞部が帰った後ビーナさんがクラスの女の子と3名で来た。
「あら茂はメイドなのね。とても似合ってるわよ。」
 美しい笑顔を向けられているのに嬉しくない。ビーナさんと一緒にいるコたちも可愛いと言ってくれてるけど男としては本当に嬉しくないがあからさまに嫌そうな顔をされるよりはマシだと自分に言い聞かせて営業用スマイルを向けると恐ろしいことを言ってきた!
「ふふっ魅了の魔法かけちゃおうかしら?もっと素敵な事になるわよ。」
 ビーナさんは実は美の女神だから人を魅了させる魔法を使う事が出来る。僕はその被害にあったことあるから全力で遠慮したい。
「いいよっ」
「やめてください。茂を可愛くしたい気持ちはわかりますが余計な虫が付くのは困ります。」
 そう言いながら麗斗君が僕を抱き寄せながらビーナさんと距離をとったからあらゆるところから悲鳴が聞こえてきた!かばってくれるのは助かるけどファン刺激するのやめようよっ
「公式がヤバいっ萌え殺されるっっ」
「本田さんしっかり!気持ちはわかるけど耐えて!!」
 なんだか不思議な叫び声も聞こえてきたけど見てはいけない気がする。
「相変わらずラブラブねぇ。冗談に決まってるじゃない。そういえば三年生のお化け屋敷の噂は知っているかしら?」
 焚きつけた本人は微笑みを浮かべながらサラリと話題を変えてきた。
 そういえばこの学園祭は何故か三年生がお化け屋敷をやることがルールになっているんだけど毎年何かが出ると噂になる。
 それならやめればいいのにって思うけど何故か学園祭当日まで出た事はみんな忘れてしまっている。そう、僕も今思い出したよ。そういう事が好きな昌都君が面白がっていたのに本当にどうして忘れていたんだろう。
「ビーナさんは行ったの?」
「これからよ。でもねぇか弱い女の子三人だけで行くのは酷だと思わない?」
 流し目やめて!ここに来た理由は生け贄、じゃなくて同行の相手勧誘しに来たってことだよね?


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あきゅろす。
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